今日は,無限に長いものを印刷できる恐るべき3Dプリンタ「CR-30」を紹介します.
下記の動画では実際に使用した様子を載せていますので,参考にしてください.
ワークスペース制約という数少ない弱点を持つ3Dプリンタ
通常の3Dプリンタは印刷する面(ワークスペース)にサイズの制約があり,3Dプリンタを購入する際にはサイズを必ずチェックします.
そして,ワークスペースに,ケーキのミルフィーユのようなイメージで,「下から上」に物を作っていくのが積層型の3Dプリンタの基本です.
近年は,Flashforge社のAdventure 3のように安定して機能し,複雑な形のものまで印刷できるようになりました.
ちなみに,最新機はAdventure 4です.
小さい3Dプリンタを買うとスペース的にはいい感じになるのですが,いざ大きなものを印刷したいときなどには困ります.
では,大きな3Dプリンタを買うといいのかというと,それでももちろん限界があります.
印刷面がベルトのように動く驚きの構造
「無限に印刷」を目指した革新的設計
そこに登場したのが印刷面がベルトのような構造をしていて印刷したものをどんどん流していく3Dプリンタです.
そうきたか!って感じで度肝を抜かされました.
すなわち,1mや2mの棒を印刷できるのです.
また,同じものを工場のように続けて印刷できるため,同じ部品をたくさん欲しいのような要求にも応えてくれます.
使用できるマテリアルは,ABSやPLA,TPUなど様々あります.
TPUという柔軟素材で印刷するコツ
TPUで印刷する場合,送り速度,戻り速度の設定部分(赤丸のチェックを外す)と安定して印刷できると思いますので,試してください.
PLAは初期設定のままでうまく印刷できると思います(下に記載の水平出しは必要です!).
ちょっと,意外だったところはデータ転送がなぜかSDカードだということ!
なんでUSBじゃないんだ!笑
印刷に失敗するパターン3選
今回紹介している「CR-30」は以下の失敗も起こりやすいです.
- 水平を出すのが結構大変です.印刷面が動きますので,水平を出しにくく,印刷の失敗は起こりやすいです.
- マテリアルがベルトから剥がれて,形が崩れることがあります.
- 印刷したものがベルトに吸着しすぎて,ベルトの先から剥がれていかず流れていかないこともあります.
これらの解決に向けては,それぞれでの試行錯誤が必要です..
まとめ
- 今回は,長いものを印刷したい!人におすすめの3Dプリンタ「CR-30」を紹介しました.
- また,TPUなどの素材も印刷できるため,動画のように長い柔軟素材も印刷することができます.
- 安定した印刷にはノウハウを貯める必要があるようです.