大阪大学の2021年度前期講義:制御工学演習で用いた問題と解答を掲載しています.
講義を受けている学生さんも,大学院の入試勉強に励んでいる各大学の学生さんもぜひ使ってください.
今回で制御工学の演習は最終回となります.
これまでお付き合いくださいましてありがとうございます.
最後は,可制御性と可観測性,実現問題に取り組んでいきましょう.
システムの状態方程式が与えられた時,そのシステムが可制御※1か可観測※2かは,行列A, B, Cを用いて計算することができます.
※1 可制御性の定義:任意の初期時刻t0と,システムの任意の初期状態x(t0)=x0が与えられた時,適当な有限の時刻tf(>t0)まで適当な入力u(t),t0≦t≦tf, を加えることによって,x(tf)=0とすることができるならば,このシステムは可制御であるという (現代制御論; 吉川,井村著, p36より引用). ※2 可観測性の定義:システムがいかなる初期状態x(t0)=x0にあろうとも,適当な有限の時刻tf(>t0)までの,零入力(u(t)=0)のもとにおける出力y(t), t0≦t≦tf, の値のみから初期状態x0の値を知ることができるならば,このシステムは可観測であるという (現代制御論; 吉川,井村著, p41より引用).
また,状態方程式から伝達関数への変換を練習してみましょう.
そして,状態方程式を等価変換し,可制御正準形とする練習と,可制御正準形とした行列の実現問題を計算してみましょう.
演習問題と解答は以下からダウンロードしてください.