最近, CADが無料で使えるようになってきました.
そのため,初心者でも簡単にCADでデザインして,DMM.makeなどで実際にモノを製作することができるようになってます.ちなみに販売もできます!
自分のデザインが簡単に形になるなんて,すごい時代ですよね!
本日はTinkercadという無料で使えるCADの使い方をレッスンし,例として扇風機を作っていこうと思います.
Tinkercadの準備(動画の2:28〜)
手順を1から説明している以下の動画を見ながら,勉強してください.
Tinkercadの準備
- スタート:TInkercadから「3Dデザイン」を選び,「新規デザインを作成 」を選びましょう.
ポイント:CADのデザインにはホイールがあるマウスを使うことをオススメしています!
Tinkercadの基本コマンド
- 拡大・縮小:マウスのホイールを動かします.
- 視点を変える:右クリックを押しながら,マウスを動かします.
- 初期の視点に戻す:左上の家マークを押してください.
- 選択:左クリックして選択範囲を選んでください.
- 物体を動かす:物体を左クリックで選び,クリックしたままマウスを動かしてください.
- グリッドにスナップ:選んだ長さ(動画では1mm)ずつ動いてくれる便利な機能です.
- 元に戻す:左上のUndoボタンをクリックしてください.
練習
右の「基本シェイプ」から好きな図形を選んで,作業平面に移してあげてください.「ctrl + c」で選んだ図形をコピーし,「ctrl + v」で作業平面に同じ図形を複製してください.また,「ctrl + z」を押すと「Undo」の操作となり,作業平面が元の状態に戻ることを確認してください.
実は一番重要:扇風機の設計手順
- 右の基本シェイプから円柱を選んで,直径と高さを設定します.
- ギアボックス(別途用意する)を止める穴を2つあけます.
- 5つの三角柱を円形に並べて,扇風機のファンを作って,真ん中に軸を通す穴をあけます.
注意点:ギアボックスを土台に固定する際に,どのように固定するかを考えてください.今回は,ギアボックスの2つの穴の部分を使って固定するため,その間の距離が非常に重要になります.
ステップ1:土台となる円柱を設計します(動画の6:42〜)
円柱を作業平面に設計
- 右の基本シェイプから円柱を選んでください(円柱を左クリックして,作業平面にドラッグ!)
- ちなみに円柱は厳密な円ではなくて,正N角形です.
- 円柱を左クリックして,側面を40くらいにしておきましょう(N=40のこと).
- 円柱を左クリックすると,ソリッドと穴を選ぶことができますので,ソリッドを選ぶ.円柱を作るときには「ソリッド」,円柱や立方体などに穴をあける際には「穴」を選びましょう.
円柱のサイズを決定
- 円柱の回りに四角ボタンがあり,底面周りのボタンを左クリックすると,2つの辺の長さが「ミリメートル」で表示されます.
- その数字の部分に,長さを記入してください.
- 2つの辺を同じ長さにすると「円柱」になり,違う長さにすると「楕円柱」になります.
- また,円柱の上面の四角をクリックすると,円柱の高さを指定できます.
- こちらも同様に指定してあげましょう.
注意点:今回使用するギアボックスの2つの穴の間が34mmでしたので,円柱の直径は34mm以上に設定してください.動画では直径50mmに設定しています.
Tinkercadの追加コマンドの説明
- グループ化:作業平面の2つの物体を結合する.よく使います.
- 使用例:大きな円柱を「ソリッド」で指定して,小さな円柱を「穴」で指定します.2つの円柱の中心を揃えて「グループ化」してあげると,穴のあいた円柱が完成します.ちなみに今回もその操作をこの後行います.
ステップ2:土台に穴をあけます(動画の11:52〜)
作業平面に2つの穴を設計
- 右の基本シェイプから円柱を選んで,作業平面に置きます.
- その円柱の直径を穴のサイズに指定します(今回は3mmに設定).
- 高さはステップ1で製作した直径50mmの円柱と同じ高さに指定しましょう(20mmに指定).
- 直径3mmの円柱を左クリックで選び,「穴」を指定しましょう.
- 直径3mmの円柱を左クリックで選び,「ctrl+c」と「ctrl+v」で穴を2つに複製しましょう.
注意点:ソリッドに指定した直径50mmの円柱と,直径3mm穴をグループ化しないと穴はあかないので気をつけましょう.
2つの穴の距離を決定
- 2つの穴を同じ位置に置きましょう.
- 右下の「グリッドにスナップ」を1mmに指定する.
- 重なっている穴を1つだけ選んで,方眼紙のマス目に合わせて34mm動かす.
- 操作が難しい場合には,作業平面ツールボタン(下記に説明あり)を押して,円柱の上面を作業平面にするとよい.
作業平面ツールの使い方:画面右上の方眼紙のボタン(作業平面ツール)を押すと,作業平面を動かすことができます.試しに,現在円柱の底面になっている作業平面を円柱の上面に動かす場合,作業平面ツールボタンを押して,円柱の上面で左クリックしてください.そして,元の作業平面に戻す場合には,作業平面ツールボタンを押して,円柱の底面を左クリックすると,青の作業平面に戻ります.
ステップ3:ファンを設計します(動画の17:52〜)
扇風機のファンを設計
- 基本シェイプから「屋根(三角柱)」を選んで,作業平面にドラッグしてください.
- 屋根をクリックした際に,回転させる矢印ボタンが現れます!
- 三角形の面が作業平面と平行になるように回転させてください.
- z方向(上下方向)に動かして,作業平面と三角形の面が同じ面になるようにする ← ポイント
- 三角柱のサイズを指定してください(注意:大きい羽を作りすぎないように!)
- コピー(ctrl + c)& ペースト(ctrl + v)を繰り返して,三角柱を5つ作成してください.
- 5つの三角柱を円形に並べてください(72°ずつで並べる)
- 円の中心を意識して,円形に綺麗に整列しましょう(適宜,作業平面を動かすと操作しやすいと思います.)
ファンの中心に穴をあける操作(ギアボックスの軸を通すためです!)
- 基本シェイプから「円柱」を選んで,作業平面にドラッグしてください.
- 円柱のサイズを設定しましょう(動画では直径8mm,高さ5mmに設定しています).
- 円柱を扇風機のファンの中心に移動させましょう.
- 扇風機のファンと円柱を「グループ化」してください.
- 基本シェイプからもう1つ円柱を作業平面にドラッグして,穴に指定します.
- 穴のサイズを指定して,穴をグループ化した扇風機のファンの中心に移動させます.
- 穴と扇風機のファンをもう一度グループ化します.
土台と扇風機のファンをSTLファイルで出力
- 右上のエクスポートボタンを押して,デザインした土台とファンを.stlファイルで出力しましょう.
3Dプリンタで印刷する(30:00〜,スキップしてもらって構いません)
- 参考動画:【初心者でも簡単】Autodesk fusion 360:CADの基本的な使い方を説明 & 3Dプリンタ:flashforgeの紹介!
- 動画ではFlashforge adventure 3を使って,印刷しています(設定の詳細は動画をご覧ください).
- Dmm.makeなどで印刷を依頼してもいいと思います.
3Dプリンタの部品とギアボックスを組み立て,回路を設計する(34:06)
部品の組み立て
- ギアボックスを説明書に従って組み立ててください.
- ギアボックスの軸に扇風機のファンを取り付けてください.
- 土台とギアボックスを2つのネジで固定してください(プラスドライバを使います).
回路の設計
- 電池ボックスから伸びている2本の線を2本のワニ口クリップを使って挟みましょう.
- ワニ口クリップのもう片側の2つをモータの金属片につないでください(モータには2つの金属片がありますので,ワニ口クリップでそれぞれ挟んでください.同じ金属片に繋がないように注意しましょう!)
- 電池ボックスに単三電池を2つ入れる.
- スイッチをオンにする.
設計終了です!
まとめ
- そもそも,CADって難しんでしょ?と先入観を持っているかた多いかもしれませんが,思ってたけど,意外に簡単!と気付いたのではないでしょうか.
- 今回,Tinkercadという無料のCADソフトを使って,初心者でも簡単にできる3Dデザインを紹介しました.
- Tinkercadには基本シェイプが多く揃っていますので,色々作って楽しんでみてはいかがでしょうか.
- 可愛いい,かっこいいものがデザインできたら,dmm.makeなどで販売してみるといいと思います.