2021年9月15日 2021年度に日本数理生物学会年次大会にて「群ロボットシステムは生態系を実現する術となるか」の発表を行いました.
学会のHP:https://sites.google.com/view/jsmb2021conference/
発表タイトル
Swarm Robotic Systems may be the Art of Ecology
著者
Yuichiro SUEOKA, Koichi OSUKA (Osaka University)
内容
今回,生き物の群れ行動をロボットで実現する場合どう難しいのか,そして現在のロボットではどのようなことを実現できるのか,講演しました.
例えば,蟻のように葉と幹の間に自分たちの身体を使って,道を作るような行動はロボットとして実現するときにどの点が難しいのかお話しました.
そして,今回の研究題材として,ロボット達が身体を使って倒れやすい物体を支持し,搬送するシステムを提案し,実世界での実証実験を行いました.
ポイント:ロボットの身体を使って物体の転倒を防ぐシステムを設計
提案システムのメリット
- ロボットに複雑な(把持)機構を設計しなくて良い.
- シンプルゆえの汎用性の高さとコストの低減.
- 移動部と支持部のロボットの数を動的に変えることで,安定性と機動性を両立したシステム設計への展開力.
難しかった点
- ロボット同士が上り降りする部分の設計(+ 登ったときに落ちないようにすること)
- ロボットが自律分散的に物体の姿勢を検知できること + 単純であること
今後は,移動物の設計や,搬送物体に合わせたロボットの自律的な上り降りを設計し,ロボットシステムを完成させる.
まとめ
- 倒れやすい物体をロボットの身体で支える群ロボット搬送システムを設計!
- 「安定して」「速く」搬送する,ロボットシステムへ!
謝辞
本研究は,昨年のB4 Yong Wei Jieさんがロボットシステムを1から設計してくれたおかげで,1年でロボット搬送実験まで到達することができました.
改めて感謝申し上げます.