この度,魚型ロボットに関する研究がJRMの論文に採択されました.
本研究のポイントは,
動きを事前に設計せず,水中で自律的に効率的な動き方を学ぶ脳(コントローラ)を設計しました.
その際,着目した要素が「身体のうねり」です.
ロボットに「ひずみセンサ(曲がり具合を検知できるセンサ)」を取り付け,そのセンサの値が大きくなるようにロボットの脳(コントローラ)を設計すると,水中で効率的に泳げることが分かりました.
Paper:Design of Fin-Curvature-Based Feedback Controller for Efficient Swimming,
Fumiaki Nose, Yuichiro Sueoka, Daisuke Nakanishi, Yasuhiro Sugimoto, and Koichi Osuka
pp. 955-967, doi: 10.20965/jrm.2021.p0955
https://www.fujipress.jp/jrm/rb/robot003300040955/
========== 研究の背景や内容は以下を参考にしてください =======
研究背景:魚型ロボットを設計するためには?
水の中を動くロボットを設計する上で,魚の動きを参考にしよう!というモチベーションから始まった.
これまでの研究の多くでは流体力学の観点から魚型ロボットの形を設計し,その動きを制御する.
すなわち,人がロボットの形や動きをあらかじめ緻密に設計する必要がありました.
研究指針:身体のうねりを感じろ!
それに対し,本論文ではロボットの身体にひずみセンサという,「身体の曲がり度」を計測できるセンサを取り付けました.
水中実験を通じて,水中での運動中に身体がより曲がるようにロボットの脳を設計すると,ロボットの動きが効率化されていくことが分かりました.
すなわち,どう動きを設計していいかわからない複雑な形の水中ロボットや実際にロボットの動きが思い通りにならない時に,本論文のような動きの設計は参考になると考えます.
結論:水中ロボットが効率的に泳ぐためには「身体(ヒレ)の曲がり具合」の情報が重要である.
謝辞:本研究に対してお世話になった方々へ
本論文の執筆にあたり,当時の大須賀・杉本研究室の野瀬文晶くんに心より感謝申し上げます.ロボット製作から水中実験まで多くを協力いただきました.また,共著の先生方にも心より感謝申し上げます.