大阪大学の2021年度前期講義:制御工学演習で用いた問題と解答を掲載しています.
講義を受けている学生さんも,大学院の入試勉強に励んでいる各大学の学生さんもぜひ使ってください.
今回から,現代制御に入っていきますが,現代制御における最も重要な観点は状態方程式表現です.
現代制御はシステマチックに構成されているので,古典制御で苦戦した人も,ここからはむしろ分かりやすいと感じることが多いかもしれません.
まずは,入力を考えない状態方程式(dx/dt = Ax)という形から見ていきましょう.
状態xがどのように遷移するかは行列Aで決まりますよね.
問1では,2次の行列が与えられた際に,初期値x0がどのように動くかを描いてみましょう.
今回は鞍点(Saddle)と呼ばれるケースの演習です.
次は,入力を考慮した状態方程式(dx/dt = Ax+Bu)を考えていきます.
dx/dt = Axで不安定となるシステムに対し,入力uによって安定となるシステムを設計してみましょう.
これが極配置です.
問2では3×3の行列を極配置の問題として用意しました(計算頑張ってみましょう)
期末試験や大学院入試の問題では,計算時間の都合で2×2の行列とすることが多いと思いますが,稀に3×3が出題されることもありますので,今回の演習のような問題で1回解いておくと耐性がついて,試験中に慌てずにすみますよ.
演習問題と解答は以下からダウンロードしてください.