2021年度 制御工学 演習⑥

大阪大学の2021年度前期講義:制御工学演習で用いた問題と解答を掲載しています.

講義を受けている学生さんも,大学院の入試勉強に励んでいる各大学の学生さんもぜひ使ってください.


今回は,最大の関門であるナイキスト安定判別法について勉強します.

すなわち,ナイキスト線図を描くことがポイントなのですが,

具体的にどのように描くかの細かい説明を授業では省略することも多いので,今回の演習,そして解答を見ながらしっかり学んでください.

問1では,1次の開ループ伝達関数L(s)が与えられた際に,ゲインKで安定になるケースと不安定になるケースを勉強しましょう.ナイキスト軌跡を描いて,点(-1,0)のまわりを何周するか計算し,安定性を判別してみてください.

問2では,原点に極がある3次の制御対象P(s)に対する安定性を考え,ゲイン余裕GMを計算してみましょう.また,ゲイン余裕が0となるとき,ナイキスト軌跡が点(-1,0)とどのような関係となるか考えてみましょう.

通常,複素平面(s-平面)に対して,虚軸と無限遠方の円周(右半平面全体)を囲む閉曲線を考えるのですが,今回の問題は原点に極がありますので,閉曲線が虚軸上の極(原点)を通らないように回避して選ぶことに留意してください.


演習問題と解答は以下からダウンロードしてください.